社労士の試験勉強をできるだけコストを抑えて、効率よく学びたい…

独学で社労士の勉強をしたいけど良い教材が分からない…

という方のための【社労士独学書評】シリーズの第4弾は、

「よくわかる社労士 合格するための過去10年本試験問題集(TAC市販)」です!

書店でも社労士コーナーには必ずと言っていいほど置いてある問題集ではないでしょうか?

今回は「TACの過去10」の内容や特徴、使い方について、まとめていきたいと思います。

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特徴

1問1答がありがたい

この問題集のいいところは、択一式の過去問を1問1答に作り直してくれていることです。

本試験の択一式試験は5肢択一形式となっており、正誤を問う問題となっています。

本試験形式のままの状態で問題を解いていくと、あやふやな知識でも問題が解けることが生じてしまうので、学習が浅くなってしまいます。

そして5肢択一の問題は「分かる問い」と「分からない問い」が入り混じっており、「分からない問い」で正誤判断しなければならないことがあり、大いに惑わされます。

5肢択一で正解に導くパターンは次の2通りだと思います。

①「分かる問い」が確実に正解
②「分からない」けど消去法で正解に導く

どっちの方が解く時間は短いでしょうか?

圧倒的に①の方です。

Aの問いが確実に正解であれば他のB以降は読まなくていいですからね。

したがって、択一対策は①の『「分かる問い」が確実に正解』だという判断をできる力を培うことが非常に重要です。

そのために1問1答の○×で問題を解くことをお勧めします。

科目の分類ごとに問題がまとめられている

本試験の五肢択一では、問題内容は大まかに分類されて出題されます。

この「TACの過去10」は過去問10年分の分類を順番に並べて出題しているので、学習を進めやすいです。

例えば、労働基準法であれば「労働条件の原則・適用」について過去10年分が1問1答形式で冒頭に出題されており、次に「労働条件の決定等」についての過去10年分がまとめられているという流れです。

一方、選択式の過去問はそういった順番での出題ではなく、年度ごとに並べて記載されています。

メリット

メリットとしては、1問1答形式なので、本番の五肢択一で解くときの精度向上を大いに見込めます。

そして、科目内の分類を体系的に学びやすいことが挙げられます。

本番直前は模試などで五肢択一の問題に慣れておく必要がありますが、基本的には1問1答形式で学習を進めることをお勧めします。

デメリット

過去問は全く同じ問題が出ることがあります。

それをこの問題集はまとめることはなく、並べて記載してあります。

同じ内容の問題はまとめて「平成30年と令和2年出題」のようにすればいいと思うのですが、律儀に二つ並べて記載されています。

正直、スペースと時間の無駄です。

また、オリジナル問題はないです。

あくまで過去10年の本試験を1問1答にして分類ごとに順番をまとめた問題集となっています。

お勧めの使い方

少なくとも5回以上は解きましょう。

問題を解いた印をつけるチェックボックスが3個しかありませんが、構わずもっと解いてください。

できれば10回は解きたいです。

そして、他の合格者を見て思うのが、皆さん”問題集をテキスト化”しています。

意味わかんないですよね笑

どういうことかというと、

解説部分にメモしまくってください!

図や表を書きまくってください!

付箋を貼りまくってください!

おそらく余白が足りないので、コピー用紙を小さく切り取って、ノリで貼っちゃってください!

皆さんに真実をお伝えします。

予備校や市販のテキストは”本試験の問題をまとめたモノ”になっています。

テキストはインプットするために、過去問をきれいにまとめあげた本です。

インプットはテキストからするものと思っていませんか?

いいえ、問題集からもインプットするように意識しましょう。

そのためにメモをしまくっておくのです。

例えば、「30日前予告義務が生じる要件の、契約3回以上更新または継続1年超」について問う問題があったら、「契約1回以上更新かつ継続1年超は契約を長くするよう努め」についてもメモしておくのです。

他にも、「契約違反で14日以内帰郷なら帰郷旅費義務」についての問題なら「年少者も同様」とか「7日は返還」といったようにメモしておきます。

なぜ14日で合っていたのに、7日と判断してしまったのかと分析したときに、「7日は返還についてだ!」と正確に横断学習ができます。

この”7日”を調べるためにテキストを使うのもいいですが、問題集に出題がないかの方を優先的に見ることをお勧めします。

おそらくこっちのほうが早いです。

というよりも、何回転も同じ問題集を解いていれば自然と「あそこに問題あったな」と思い出せます。

問題集にそういった付随的な論点があったならば、そのページを相互にメモしておけばいいです。

まとめ

社労士試験では、分かる問題を正確に早く判断する力を求められます。

そのためには、1問1答でとにかくたくさん問題を解くことをお勧めします。

さらにこの「TACの過去10」は分類ごとに問題がまとめられているので、扱いやすくよりお勧めします。

メインの問題集として扱っても全く遜色ない問題集だと思います。